普段なら、誰よりも早く出社している“彼”が、未だ出社せず。
『あれ?今日は遅いなー。体調でも崩したか?』と思っていたら、親御さんから電話があり、昨夜遅くに亡くなったとのこと。
あまりに唐突すぎて、向こうが何を言ってるのか、こちらが何を聞いてるのか、わからない状態になる。
それでもなんとか気を取り直して、葬儀の日取り等を聞き取る。
職種、グラフィックデザイナ。キャリアも長く、いわゆる職人で、特にドットに強かった。
心も体も大きい人だった。
表に名前が大々的に出るような人ではなかったけど、間違いなく昭和からのゲーム業界を支えてたのは“彼”のような人達だ。
現世代に於いても、クォリティと容量のバランスをしっかり見極めることの出来た人だった。
本当に安心して仕事を任せることが出来る人だった。
“彼”と一緒に作ることの出来た『ORBITAL(GBA)』『ORBIENT(Wii)』は、胸を張って、いい仕事したと言える。
元々心臓に疾患があるのは聞いていて、カップラーメン好きな“彼”が、毎日コンビニでカップラーメンを買ってきては食べてるのを見て、『そんなんばっかり食べてちゃダメッスよ~』とか茶化していた。
酒を飲めば、テンションが急上昇し、うちらにダメ出しをし、『いやいやいや』が口癖のような人だった。
と、まあ、こんなんでも書いて吐き出さない限り、“彼”の死を受け入れられそうにないのだ。
そんなに人の死が珍しい歳でもないけど、急なものは急だし、嫌なものは嫌なのだ。
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