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2008-04-30

タイム・シップ(THE TIME SHIPS)



梁山泊陥落後の余韻に浸るまもなく、時間旅行に出てしまった。

これ読むの二回目なんだけど、以前に読んだのは、もう七、八年前なので、だいぶ新鮮な気持ちで読むことができた。

ウェルズのタイム・マシンの続編(遺族の了解も取ってある)で、ウェルズのタイム・マシンから思考を推し進めた、歴史の多様性と知性の無限な探求心がテーマ。

ちなみに、ウェルズのタイム・マシンは、二回ほど映画化されていて、新しい方を鑑賞したことがあるんだが、タイム・シップと真逆(『過程はどうあれ、歴史は変わらない』)を行っていて面白い(内容は……('A`))。


物語は、八十万年後から帰還した時間航行家(名無し)が、再び八十万年後に旅立とうとするところから始まる。

しかし、既に時間航行家は、本来彼が居た歴史とは別の歴史の上に居た……。

てな感じで、考え得る歴史は全て存在するのか、それとも、観測された時点で存在することになるのか、頭がこんがらがりそうな感じだが、あまり複雑なことを考えずに、状況を楽しむ読み方でも十分に面白い。


初期より最期まで、一緒に旅を続けるネボジプフェルとの最期の別れが、あっさりしすぎじゃない?と言う気もするけど、『時の彼方でまた会おう』とか安っぽい台詞より全然いいかな。

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